部屋に宝を案内した。

しばらくは楽しく話をしていた。

部活の思い出や、学校のこと、恋愛のこと。

そして…宝の口から出た体育祭の話。

「ねえ、昨日本当は打ち上げしたんでしょう?」

突然の事でびっくりした。

「え…?」

「正直に全部言って。動揺とかしないから。」

宝は強いから言ってもいいだろう…と思った。

宝なら、全部受け止めてくれる…って。

「…あったよ…。」

その時変わった宝の顔つきに、どうして気付くことができなかったのだろう…。