体育祭が終わり、器具などを片付けて教室へ戻る。

「優勝できなかったね…。」

肩を落として美麗が言う。

「でもさ、忘れない思い出になったし!!」

私がフォローを入れた。

教室に戻ると、かるく会をすませて解散となった。

私と美麗と幸と裕貴と宝と数人の男子は教室に残った。

宝は生徒会長の仕事があるとかで教室を出た時、美麗が言った。

「今日の打ち上げ、なかったって事にしとこう!!」

私達は一部で打ち上げを考えていた。

男子が4人…。

女子が5人…。

余りを出すのが嫌いな美麗は宝を省くことにした。

「宝は頭堅いしね~。秋花、宝には上手く言っといて☆」

「え…何で私…?」

「今目があったから♪」

そうこうしていると宝が戻ってきた。

「打ち上げどうなった~?」

楽しそうに宝が聞く。

私は胸が痛かった…。

「宝っ!!打ち上げ、なしになった…っ!!」

「あ…そうなんだ。」

「それだけっ!!じゃあ私帰るね!!」

私は鞄を持つと急いで教室を後にした。