千とは別れたものの、千からの毎日のメールや電話は絶えなかった。

私は、千はずっと自分のことをすきでいてくれるんだと自負していた。

だから気付かなかった。

千の哀しみに…。

千の苦しみに…。

千は毎日、私に『すき』だとアピールしてくれていた。

その行動は本当にわかりやすくて…言われたんだ。

「秋花はさあ、何で千と別れたの?」

昼休み、ベランダでいつもの5人でひなたぼっこをしていると、美麗が口を開いた。

「へっ…受験とか、家庭のこととかあって…。」

私がもごもごしていると宝が言った。

「あんまりもたもたしていると、千は誰か他の子のとこ行っちゃうよ!!」

宝の勢いに圧倒されつつも、私は答えた。

「大丈夫だよ。千、私が落ち着くまでずっと待ってるって…ずっとすきだからって…言ってくれたもん…。」

「永遠なんてないんだよ…。千だって人間だもん…待っててもなかなか戻ってこないなら、気だって他に向くよ…。」

ぽそっと幸が言った。

でも、私には聞こえなかった。

だから幸に聞いた。

「えー?」

「何でもないよっ☆」