次の日、検温の看護士さんが一番先に病室を訪れた。

「秋花ちゃんは人気者ね。毎日たくさんの人がお見舞いにくるものね。」

看護士さんは点滴をチェックしながら言う。

「今日はね、彼氏来るよ~♪」

「秋花ちゃん彼氏いるの?やるねえ♪」

看護士さんが部屋を出るのと立ち替わりに千と光が来た。

「大丈夫?」

光が心配気に私を見る。

「平気。ありがとね!!」

私がそう言うと、千が鞄の中から何かを取り出して、私の手の中においた。

「あっ!!御守…!!」

千は声を抑えて言った。

「早く元気になれ。」

すると光が病室を後にした。

気をつかってくれたのだろうか…。

そして私は千とたくさん話をした。

勉強のことや受験のこと、塾のことや学校のこと、友達のことや恋愛のこと。

そう…少し話すぎたんだよね…。