走って、千の家へと辿り着いた。

インターホンを鳴らし、千を呼んだ。

「秋花っ?!」

千はとても驚いた様子で私を見ていた。

「…あのっ…あのねっ…誰とお祭行ったのっ…?」

「…?伝達と行ったけど…?」

「女の子といたって美紗がっ…。」

私は息を切らしながら言った。

「ああ~。相談にのってもらってたんだ。」

「相談?」

千が言うには、恋愛相談にのってもらっていたらしい。

「そっかあ…。」

私はへなへなと座り込んでしまった。

「おい!!とにかく送ってく!!」

千は自転車をひきながら、私の歩幅に合わせて歩いてくれた。

お互いに他愛もない話をしていた。

ちょうど、中間地点に差しかかった頃、千が自転車を止め、草むらに寝そべって空を見上げた。

私は意味がわからなかったが、千の隣に腰をおろして座った。