「ねぇ、告白しないの?」
「城那なら大丈夫なんじゃない?」
クラスの友達に言われた。
告白……考えもしなかった。
ただ、いつも見つめていた。
ただそばにいるだけで嬉しくなった。
……でも、漆の噂とかを聞くと、……苦しくなった。
私の方がもっと近い位置にいるのに。
その敬語、私にはないのに。
みんなの憧れる『麗しの王子』
でも……そんなこと言える勇気はない。
告白する勇気も……ない。
ただただ、怖い……。
「大丈夫だよ、城那なら!」
「ほら、放課後背中押してあげるから、頑張ってみようよ!告白したら城那絶対変われるよ!」