「バレンタインほど知れ渡ってはいないけれど、お菓子業界はなにかとイベントを作りたがるのかしら」

「ずいぶんと現実的ですね。……で、ボッキーがなんですか?」

「食べたくなったのよ。ありがとう」

「なんとなくそう思って買ってきたんですけどね(大原が)」


俺はボッキーのパッケージを開け、中の袋を一つ取り出し、その袋を開けた。

中には当たり前だが、ボッキーがたくさん入っている。


そこで俺は思い出してしまった。


「涼歌さま」

「なに?」

「ん。」


俺は、ボッキーを口にくわえて菅原に頭ごと差し出した。


「……な……!!」


すぐに真っ赤になっていく菅原。

ずっと女王様なのも気に入らないしな。


「な、なに、なにしてるの!!」

「ボッキーゲーム、やりましょうよ」