『一個年とったからってイバるなよー。オバサン!』

オバ…。言うわね。

『ちーちゃん誕生日まだでしょ!今日から私のが二個上なんだから。計算だって、漢字だって、私の方ができる!体育の跳び箱だって、結愛の方が高いの跳べるもんっ』

そう言うと、

ちーちゃんは、悔しそうに

ぐっと唇を噛みしめた。







…フフ

勝った!









ちーちゃんが跳び箱が苦手なのは知ってる。

走るの早いし軽いけど、背の高い子にはやっぱり負けちゃうんだ。







私は同じ学年の中では背が高い方だし、そこがちーちゃんからしたら、私を気に食わない要素の一つなんだと思う。