それから約一週間後だった。
暇を持て余し、何処へ出かける訳でも無いのに、私はその日好きな女優のメイクを真似て遊んでいた私に一通のメールが届いた。
もう存在すら忘れかけていた恵ちゃんからのメールだった。
何の用だと怪訝に思いながらも目を通すと、内容は"今から話さないか?"というものだった。暇を持て余していた私は、向こうが電話代を持ってくれるなら。そんな気持ちで、"いいよ"と一言だけ返信するとすぐに返信が返ってきた。"一時間後、最寄り駅まで行くわ。最寄り駅何処?"と私の予想を裏切った内容に、"いいよ"と答えた自分に後悔した。
だが、暇だし、化粧もしてるし、断るのも面倒だからまあいいや、と自分に言い聞かせ、私は最寄り駅を答え、適当に髪をセットし、家を出た。