「続いて……」
入学式ってやる意味がないんでしょう?
っていいたいんですが。
っていうか、なんであたしここに入ったんだろう?
よく通れたなって感じがする。
「終わった―!!」
周りがガヤガヤし始めた時に、あたしは言った。
教室移動して、席についた……。
「さ……咲野?」
隣にいた、男に名前を呼ばれた。
「はい?」
パッと振り返ったそこには、さっきの七瀬夏がいた。
「七瀬夏君?」
疑問形で答えたあたしに、真面目らしき男子は答えた。
「うん。」
いやいや、なんでこの人があたしの名前知っているんですか?