俺とハルが出会ったのは、俺が5歳でハルが2歳の時だ。
まだハルはちゃんと上手く話せないのに、俺のことを『コウ』と呼び捨てで呼んでいた。
俺は、俺の方が年上なのに呼び捨てにされることがその時はすっげー嫌だったのを覚えている。
そんな俺がハルを女として意識したのは、高校1年生で、ハルは中学1年生の時だ。
お互い1年生になったからと、2つの家族が集まって祝った。
その時、ハルはピカピカな制服を着て、俺の前に現れた。
初めて見るハルの制服姿にドキドキした。
なんでハルなんかにドキドキしてんだよ・・・。
それが恋だと気づいたのは1年後。
きっかけはハルが男と歩いている所を偶然見た時に嫉妬して、自分の気持ちに気がついた。
その男とはただの友達だと、後から聞いた。
でも、告白する気は全くなかった。
ハルと俺の年の差は3歳。
あの時の俺には3歳の差がとても大きかった。
気持ちなんて伝えられる訳がない。
いつしか、俺はこの恋を諦めていた。