「好きだよ・・・永遠に」
「付き合いたいと思わないのにか?」
「うん。あたしの圭への想いはもう『恋』とは違うの」
「なんだそれ。じゃあなんなんだよ」
俺が聞いた瞬間、ハルは俺の目を見て言った。
「『愛』かな」
ズキッ
ハルから聞いた瞬間、胸に痛みが来た。
『愛』・・・・それは『恋』より羨ましい言葉だった。
「『恋』を超えた『愛』。でもその愛は、恋愛じゃなくて、大切な人への『愛』なの」
俺はこの時、ハルが言っていた意味が全然理解できていなかった。
「なんか・・・スゲーな」
ハルの圭への想いは俺が思っていたより、遥かに大きかった。
大きすぎて、嫉妬までしてしまった。
「あたしにとって圭への恋は、一生に1度の大恋愛だよ」
まだ人生の半分も生きていない21歳のハルに宣言させられる圭が羨ましかった。
俺の大恋愛なんて叶わない。
怖くて告げることもできない。
大恋愛の相手が目の前にいるお前なのにな・・・。