「付き合ってすぐは、とっても幸せで・・・

圭の気持ちに気づいてなかったの」


ハルの頭に置いていた手でまた頭を撫でた。



「宏太撫ですぎ」


「別にいいだろう」


そりゃあ撫でるだろ。

お前が悲しい顔するから撫でたくなるんだよ。



「圭は、別に好きな人がいたの。でも、その子には彼氏がいたの」


「・・・」


「それでも別れようと思わなかった」


「・・・ん」


ハルの気持ちは分かる。

好きな人と実ったんだ。

簡単に離したくないだろ。


「でも・・・付き合って3ヶ月して・・気がついたの。

このままじゃいけないって」


「それで・・・別れたのか?」


「うん。思い出のある場所で、あたしから言って、別れた」


ハルは言った後にホットミルクが入ってあるマグカップを持って口をつける。


「後悔した?」


「フゥ・・・後悔ぐらいしたよ・・・大好きだったから」


「今も?」


「ウフフフ、だから言ったじゃん。付き合いたいとは思ってないって」


「でも好きなんだろ?」