『遥?何されたの?』
『っ……みんなの前で…スカ……めくられっ……』
『スカート?めくられたの?』
『…んっ……』
教室には女子だけじゃく男子だっている。
嫌がらせにしてはひどすぎる…。
あたしは苛立ちが最高潮に達し、今まで抑えていた何かが一気に爆発していった。
『いい加減にしてよ!』
そして――――
そう言いながら岩本さんの目の前まで歩いていった。
『はぁ?何のこと?意味わかんないんだけどー』
あたしはそんなふざけた返事をする彼女の腕を勢いよく引っ張ると、教室の外へと連れ出した。
『やめなよ神谷さん!』
『暴力反対〜』
岩本さんのグループの女子達がそんな声を上げながら廊下にぞろぞろとついて来る。
『痛いってば!離せよ!』
掴んでいた腕を勢いよくふりほどいた岩本さんは、あたしにそう言うとすごい形相で睨みつけてきた。