『あっ!そーだ!圭!静〜!』
あたし達がそんな話をしていた場所のすぐ近くにいたあゆ姉が、そう言って手招きをしてきた。
『なに〜?』
圭とあたしはそう言いながらあゆ姉の座る場所へと歩いていく。
『これっ、お土産!』
そして、目の前まで歩いていったあたし達に、あゆ姉はそう言って小さな袋をそれぞれあたし達に手渡してくれた。
『ありがと〜』
『なにこれ?開けていい?』
お礼を言うあたしのすぐ隣で、圭がそう言って袋を開ける。
『ペンギン?』
『そう!ペンギン!昨日ね、水族館行ってきたんだっ。その時お土産屋さんがあったから静と圭と慎に買ってきたの。あ、私も同じの買ったから四人でお揃いだよ』
あゆ姉はそう言ってニッコリと笑う。
あたしも袋を開けてみた。
可愛い〜っペンギンのキーホルダーだ。
『あゆ姉ありがと!大事にするね!』
『どういたしまして』
と、その時、圭が照れ臭そうにつぶやいた。
『ペンギンのキーホルダーなんてどこに付けるんだよ、女じゃねえんだし…』
思わずあゆ姉と目が合うと、あたし達はプッと笑ってしまっていた。
『せっかく買ってきたんだから恥ずかしくてもちゃんと付けてよね!そうだなぁ…目立つとこ………そうだ!ランドセルに付けてもらおう!』
『や、あゆ姉それだけは…』
『ちゃんと付けてね』
『だからランドセルだけはム…』
『付けてよね』
あゆ姉はちょっと笑いながらもそう言って圭を黙らせていた。
圭のランドセルに…ペンギン(笑)
ちょっと面白いかも。