『ねぇ、ダメ?お願い!!』





中学一年の夏休み。


遥からまた一枚のハガキが届いて。



暑中見舞いのメッセージと一緒に、携帯番号とメールアドレスが書かれていた。




だからってあたしもってわけじゃないけど。



でも遥と連絡を取りたくて…


お母さんに携帯が欲しいとお願いしたんだ。





『まだ中学生でしょ』


『えっ、今時小学生だって持ってたりするんだよ?周りの子だってみんな持ってるし…』


『そうなの?』






お母さんは最初は反対してたけど。



あたしが周りはみんな持ってるって言うと、少し考えてくれたみたいで。



最後は…


『分かった。でも出会い系サイトとか変なことしたらすぐに解約するからね』



そう言って了承してくれた。





お母さんは少しずつだけど落ち着きを取り戻していたような気がする。



時々…ふと笑顔を見せてくれるようにもなったから。