島崎先生の唇が。
私の唇に触れそうになる瞬間。
『…いッ……やぁぁぁぁぁぁ!!』
「………茜ッ……!!」
薄暗い公園に。
私の叫び声と。
私を呼ぶよく知ってる声が響いた。
と、同時に。
“バキッ”
…鈍い音がした。
「茜ッ!!大丈夫か?!」
息を切らして駆け寄ってきたのは。
『………郁………』
私をドキドキさせる人だった。
「なんもされてないか…ッ?!」
焦ってるのか。
強い力で肩を掴まれる。
…が。
その力もすぐに弱まった。
なぜなら。
「……島、崎…?」
足元に転がっている島崎先生に。
気付いたからだ。