「一緒にまわってるんですか?」
顔はニッコリ笑顔だけど。
言葉にはすごくトゲがある。
…この人の話し方。
ホンット、気に入らない。
そんな島崎先生をまた涼真と郁も気分悪そうに見てる。
『…今、会ったんですよ。
地元のお祭りだし生徒に会ったって不思議はないでしょう?』
トゲのある言い方なら私も負けてない。
実際何人かウチの生徒を見かけてるし。
も〜、いいから早く見回り戻ってよ…。
「じゃあ、一美センセイ」
営業用の作り笑いを一美に向ける島崎先生。
「はい、なんでしょう」
それに負けじと表面だけの笑顔を返す一美。
…ヒィ〜ッ!!
怖いよ〜。
なんか火花が散ってるように見えるよ〜ッ!!
そして。
島崎先生は言葉を発した。
「友藤センセイ、お借りします」