……う〜ッ!!
撤回!!前言撤回!!
郁に罪悪感感じる必要なんてないッ!!
考えた私がバカみたい!!
「浴衣、似合うな」
そう言いながら。
ちょっと腰を屈めた郁は。
いつかみたいに髪を一束手に取りキスをした。
その仕草にまた。
私の心臓は跳ね上がる。
……不意打ちは。
一番心臓に悪い……。
…なんて思ってたら。
「…脱がせたくなる」
耳元でそう囁いて。
“チュッ”
唇で耳たぶに触れた。
『…ッ?!』
バッ!!
耳を手で押さえて郁との距離をとる。
心臓がついていかない。
バクバクバク…と。
胸を突き破って出てきてしまいそう。
顔だけじゃない。
体中が熱い。
その時。
郁が目を見開いて。
驚いた顔をしていることに気付いた。