『…ッ!!涼真のバカッ!!』



涼真の口の中にサクランボが消えていってからまだ数秒。

涼真は口をモゴモゴ動かしている。


「んだよ、そんな怒るコトなくね?!」

『最後にとっといたんだもん!!』



最後に、食べようと。

思ってたんだもん…。





酔ってるせいもあった。

なんだかすごくくやしくて。

俯いた。





「んじゃ、食うか?」





涼真が意地悪そうに笑った。