「おはようございます
美姫お嬢様」
「…」
なぜか今日は早起きが苦手な
お嬢様が早く起きてきて
くつろいでた姿を慌てて直す
「お早いですね」
「…」
眠くて声がでないのか
機嫌が悪いのか
黙ったまま縦に頷く
「どこか
行かれるのですか?」
と不思議に思って聞いてみると
「…デ―ト」
「え?」
ちょっと動揺して朝御飯の支度を
止めてしまう
「めぐと」
「恵か」
ちょっと焦った
自分に焦った…
とか思ってると
起きてきてから
数十分立って
やっと回復してきた
お嬢様が言う
「…恵、以外に誰がいんのよ」
「いや男とか」
あ、なんか余計な事を
言った気がする
「美姫は
陵しか好きじゃないもん」
「知ってます―」
知ってるなら言うな
という顔で俺を見る
はぁとため息をついてから
俺は説明し始める
「あのね
俺はちょっとお嬢様に
男ができたのかと
ちょっと焦ったの
だから聞いたの
分かる?
そういう事言わせんな
バカ」
「バカ?!」
あれ?
なんかさっきより
機嫌悪くなったかも
「だから恵とって分かって安心したの」
これじゃあ
焼きもちを妬いてる事を
お嬢様に知らせてるようなもんだ
お嬢様はちょっと
顔を反らして
朝御飯を食べ始める
あ、そうか
機嫌が悪いんじゃなくて
照れてんだ
で照れ隠ししてんだ