「ママ?



もしかしてもしかしての


知り合い?」




「そういえば


教えてなかったわね



妹さんが常連さんなのよ~」




「なんで教えてくれ
なかったのよ!!」


私がそう言うと
ママはしゅんとして答える


「だってあなたに
言ったりしたら


きゃ―きゃ―騒いで
お店まできそうなんだもの」




「た…確かに」




確かにそう言われてたら
お店まで行ってたかもしれない



「ていうか

そもそも
今日って何のパーティー?


なんでママこんな豪華なパーティーに
呼ばれてるの?」



「…そうね



それも言ってなかったわね」



「今日はうちの事務所の社長の
誕生日パーティーだよ」



隣にいた瀬川くんが
すかさず答えてくれる



「えっ



だからこんなに芸能人が
いっぱいいるんだぁ」




周りを見渡すとテレビで
見たことあるような人達が
たくさんいる




「知らないで来てたんだ?」

そういうと瀬川くんが
またさわやかに笑う



かっこいいなぁ


いちいち見とれてしまう



「今日私が呼ばれたのは
事務所のアイドル達に
常連さんが多いからよ


栗山梨杏ちゃんとか」



「あー



梨杏ちゃん…」



梨杏という名前に
すこしビクッとする


同時に陵が思い浮かぶ




今まで自分がいかに
無理矢理、陵の事を
忘れようとしてた事がわかる