「あたし同じクラスになる前から渚ちゃんのこと知ってたんだ」


「え、なんで?」


「松永くんの一番近くにいた女子だったから」


(一番近くにいた…?)


「…一番は言い過ぎじゃ…もう今はほとんどしゃべってないし…」


確かに1年の時は行動が重なったりして、話す機会は多かったと思うけど…


「二人が話しているのを見て、何度渚ちゃんを邪魔だと思ったことか」


「……」


早川さんのアイスはいつの間にか溶けて、地面に液体状になったアイスがこぼれ落ちる

早川さんはそう言って唇を噛み締めていた


「松永くんとは同じ中学で1年間一緒だったけど、なかなか話せることがなかった。
だから何の努力なくてもいつの間にか自然に松永くんと繋がっていたのが、悔しくてしょうがなかった。」


…やっぱり、ここにいる早川さんは松永が好きな早川さんだ