「松永がさ、始業式のときに『吉沢は俺に惚れてんじゃねーかな』って言ってた」


「えぇ!?」


(な、な、な…バレた!?)


だんだん赤くなっていく顔を両手で押さえる。
やっぱり、あの引き止めちゃったのがよくなかったのかな…


「それで吉沢は行こうとしてた尚人を引き止めたんだって?それを俺に話してる尚人がなんだか嬉しそうでさ」


「そ、それだけで自分に惚れてるって…自惚れすぎだよ、アイツ」


「でも合ってるじゃん」


ケロっとした顔で和紀くんは答える


(そうだけどぉ…)