薄暗い部屋の中で、モニターの画面が眩しいほどに光を放っている。

何度読んでも、目に留まるのは、「眼鏡がよく似合っています。綺麗です」という部分だ。

もちろん、ペンパルの自己紹介文には、手持ちの写真の中で1番よい写真を選んで掲載した。1番よい写真を選んでも、私の顔はお世辞にも綺麗とは言えない。綺麗だったら、彼氏の一人や二人いたっておかしくないだろう。

だから、勘違いしているのではないかと思って、別の写真を添付して送ってみた。

まあ、気に入らなかったら返事しないだろうし。そんな風に予防線を張った。
相手は見ず知らずの男だ。しかも、韓国人。久々とはいえ、早速淡い期待を抱いてどうする?
よくよく吟味しなくては。門前払いかもしれないし。

あまり考えずに送信ボタンを押した。
送信中のメッセージがモニターに出る。

ふと、ココアの香りが香った。いれたまま忘れてしまっていた。

少し冷めたココアはほろ苦く、