―帰り道―


「ねぇ、お兄ちゃん?」

「んー‥‥?」

「なんで、あの時舌打ちしたの?」

「え? ‥あぁ~」

「ねぇ、どうして?」

「自分にムカついて、つい?」

「ふぅ~ん、あ、そだっ!!私もね、今朝、お兄ちゃんに嘘ついたのっ」

「えっ?」

「気持ち悪いなんて嘘だよっ上に行くの恥ずかしくって」

「ぅわっずりぃぞっ!!こっちなんてめっちゃ言われたんだからなっ」


やっぱりかぁー‥


「えへへ‥じゃ、一緒に帰って来たのばれると大変だね」

「だな」

「てゆうか、松本さんたちいつまでいるの?」

「夏休み終わるまで」

「うわっ大変大変」

「本当だっつのー」



「あぁーーっ!!」


後ろから叫び声が聞こえた。

けど、この声の主は‥


「「松本(さん)!?」」


お兄ちゃんの声と私の声がハモる。


松本さんはこっちへ向かって走ってくる。


「やばっ!!逃げるぞっ!!」

「う、うんっ!!」

「あっ!?なんで、逃げんだよー!?」


‥だって、捕まったら、解放してくれなさそうなんだもん!!





これからも、楽しくて、騒がしい夏休みになりそうです。