そう思って歩き出そうとしたら‥


「ねぇねぇ」

「―へっ?」


そう呼びかけられて、振り返ったら、見知らぬ男の人だった。


「君、中学生? つか、1人?」

「え、あの‥」


なななナンパっ!!?


「暇なら、ちょっと一緒に遊ぼうよ」

「え、―やっ!?」


そう言われて、いきなり手首をつかまれた。

どどどうしよ―っ!!!

お、おにぃちゃ‥―


「手ぇ離せよ」

「―はぁ?」

「―へっ?」


その声が聞こえたところを見る。

お、お兄ちゃんっ!!?


「そいつの手ぇ離せ、つってんだよ」

「あんた、誰だよ」

「俺はそいつと一緒に来た奴だけけど? あんたこそ誰だよ」

「―チッ‥一緒に来てた奴もいんのかよ‥」


そう見知らぬ男の人はボソッと言って、私の手首を離しどこかに行ってしまった。


残された私とお兄ちゃん‥