ミカエルの言葉にシルクは驚く。
「えっ、だってさっき神の怒りに触れ、地獄に落ちたって……」
風が一陣も吹かない凪の中、シルクとミカエルの声だけが辺りに響いていた。
『神の怒りに触れた彼を罰する為に結成された天使の軍団『アーク・エンジェルズ』。
それを率いたのが私だったのです』
「ルシフェルを地獄に落とすために結成された天使の軍団……それを率いたのがミカエル」
『……はい。
おや?月が消え天からの光だけがあれを照らしています。直に姿を現すでしょう』
「あれって?」
すると辺りに地鳴りが響き渡り、大地が揺れだした。
恐怖からか鳥が羽ばたく様子もなく、全ての動植物が身を潜める。
『聖剣の眠る第五の大陸『アバンカールド』が浮かび上がってくるのです』