僕はターゲットを見た。



「君…ちょっと待っててくれない?この人と戦ってから君を連れて行く。あと…逃げようとしても無駄だから。君の気配覚えたし、どこに逃げようとも追い詰めれるし。それに、殺しはしないけど逃げようとか考えてるなら…今から両足斬り落とすけどどうする?」


そう言うと、泣きそうな顔で首を横に振った。


―『幻魔眼解かなくていいのか?こいつの幻解かないと幻魔眼は使えないが?』―


アグニが言う。


「幻魔眼?こんな奴…幻なんかじゃ済まさないよ。現実による痛みこそふさわしい。」


そう言って野島の方を見た。


「あんた…ムカつく。3分だけあげるよ。その間に僕を倒せなければ…あんたの死は確定する。

ゲーム…スタート…。」


僕は腕を組んで言った。


「俺を殺すってか?!上等だよ!」


ホルダーから銃を取って僕に乱射する。


「黒我守(こくがしゅ)。」


目の前に闇が浮かび上がり、闇が銃弾を吸い込んでいく。


「そんな物で僕が殺せるならとっくに死んでるよ?」


野島に笑って言うと、手榴弾を投げてきた。


男を掴んでこっちに寄せた。



ドガーン…!


大きな爆発音が聞こえた。


「いろいろ持ってるね~。ここ日本なのに。」


漆黒の羽を広げ、爆発を防いでいた。


「ちぃっ!これでもくらえ!」


何かを投げた瞬間に強烈な閃光が放たれた。


「死ね!!」


ナイフを持っている手を掴んで、顔面を殴った。


「な…?!見えないはずじゃ!」


「大体予想ついてたから先に目閉じてたの。まぁどっちにしろ気配でわかるから意味なかったけど。」


そう言って野島を蹴り飛ばした。


「あともうちょっとで3分…。さっさとしないと死んじゃうよ?」



野島は斬りかかってくる。