―玲央奈―
大丈夫かな~?楓。
あの気持ち悪い気配の人多分強いと思うんだけど…。
ん…?
背後から殺気を感じた。
狙いは……
僕は男の人の襟を掴んで自分の方に近付け、何者かによる攻撃を防いだ。
「誰?」
森から出てきた男の人に向かって言った。
「クックックッ…!神崎 玲央奈…さすがだな!女みたいな顔してよくやるな!」
ナイフを回して言った。
僕の名前を知ってる?
そんな人珍しいんだけどな~。
「俺は野島 正二。城島 優の命令でお前を殺す者だ!」
城島 優?
「それ誰?そんな人知らないよ?」
野島は僕に斬りかかってくる。
難なく避けて、野島を見た。
「とぼけんなよ。始末屋を知ってるだろ?荒西 薫の相棒だよ!」
野島はまた斬りかかってくる。
あぁ…あの茶髪のザコ君か…。
ん?でも…それなら何であのザコが僕を殺そうとするんだろ?
もしかしたらあの気持ち悪い気配の人もあのザコの刺客だとしたら…。
避けながら考えていた。
「ちょっと待って!それじゃあ…その優?って人は薫を裏切ったってこと?」
そう聞くと野島は笑った。
「そうだよ。荒西の周りはもう誰も居ない。優も離れ、涼風とかいう奴も殺されただろうな?あとマネージャーしてた理恵って奴も俺が刺してやったよ!」
てことは……今薫は1人ぼっちなんだ……。
「最高だったよ!あの女刺した時…泣きそうな目で見つめてきてよ~!お前もそんな風な顔してくれることを願うよ!!」
野島は攻撃しながら言う。
「荒西も辰馬が始末してる!あとはお前達が死ねば任務は完了する!!」
斬りかかってきた腕を掴み、膝蹴りを腹に入れた。
「ガハッ!」
そのまま髪の毛を掴んで、野島の顔面を膝で3回蹴り、投げ飛ばした。