「だってこうまで言わねえと美那香逃げんだろ?」

「逃げないよ。逃げても追いかけて来るでしょ」

「まあな」

達也、そんなに心配しないでよ。

美那香、逃げないよ。

「美那香、帰るか?」

「そだね。帰ろっか」

美那香が立ち上がると、

ギュッ…

達也が美那香を抱き締める。

「少しこのままいさせて」

「ん…」

達也の腕の中は心地よかった。