頬の横がヒリヒリする。

たぶんどこか切れてしまったのだろう。

「!?美那香!!」

「…達也?」

乗っていた自転車を乗り捨て、急いでこっちへ向かってくる達也。

そして美那香をギュッと抱き締める。

「誰にされたんだよ!」

「痛っ…」

抱き締められたトコが痛い。

「あっゴメン。大丈夫か!?」

「うん…ゴメンね達也」

抱き締める強さを弱めた達也と向き合った。

「何があったんだ。言ってくれ」

目を伏せた美那香。

「言えない…」

だって達也も原因の一部…だから。