「ゴメンもう行くから。もう手紙トカいらないし。達也との邪魔しないで」

幸せなんだもん。

今まですごい幸せだから。

壊さないで。

「斉藤くんなんて僕の足元にも及ばないってところ、神崎さんにも見せてあげるよ」

不気味な笑顔のオタクを背に、猛ダッシュした。

汚れを取り払うように、ひたすら下駄箱まで駆けた。