ベタな恋愛映画を見て、美那香は涙を流してた。

その涙を俺が拭う。

『ありがと』

涙を流しながら美那香は俺に口パクで伝えた。

彼氏が死んだシーン。

ふいに美那香がこっちを向く。

そして俺の手を握る。

「達也は離れないで…美那香の側にいて」

泣きながらそう言った美那香。

その涙を拭い、手を強く握りしめ、言った。

「美那香が嫌って言っても離れねぇし」

美那香の目からポロッと涙が一粒こぼれる。

美那香に近づく。

チュッ…

美那香にキスをした。

顔を真っ赤にした美那香。

美那香は俺のもんだから。