今日は俺の誕生日。

一応デートだけど、プランは全部美那香が決めるらしく、俺はどこに何をするかすら知らない。

「達也♪お待たせ!誕生日おめでと」

約束の時間10分前。

美那香は律儀だから、ちゃんと時間の前には約束した場所にいる。

こういう美那香の性格がスキだ。

一番最初のデートから、そう思っていた。

「サンキュ。走って来なくてよかったのに」

さりげなく、美那香の乱れた髪を直す。

するんとした髪の毛。

昨日がんばったんだ。

『明日、髪の毛サラサラにして来る!!』

なんて、意気込んでたし。