まだ美那香に片思いの頃。

高1だった。

『達也!!美那香と結どっちが早く彼氏出来ると思う?美那香だよね!?』

『さあな。結ちゃんだろ』

『ぶぅ。達也の馬鹿』

男心っちゅうもんを知らないのか知ってかわからないケド、彼氏をつくる!って意気込んでた美那香に内心ショゲてた俺。

教室に戻る気すら起きないで、ふと屋上へ通じる階段の前に来た。

『達也くん…私と付き合ってください』

いきなり名前すら知らない仔から告られた。

『えっ…』

戸惑いを隠せない俺にその仔は、

『美那香ちゃん…かわいいもんね』

と何故か美那香の名前を出す。