
- 作品番号
- 42241
- 最終更新
- 2016/12/02
- 総文字数
- 52,253
- ページ数
- 203ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 269,068
- いいね数
- 1
- ランクイン履歴
-
ミステリー・サスペンス16位(2011/12/06)
2位(2009/09/18)
でも実はそうでもないこの男女は、同じ「狂気」を抱えている。
別々に生活していた二人が交錯するのは運命かそれとも呪いか…
狂気を自覚した男女の淡々として平坦な独白。
※一部に暴力的なシーンを含みます。
苦手な方はご遠慮下さい。
※2010年4月27日殺人事件の時効を撤廃する法案が可決されましたが、本作品はそれ以前を舞台にしたものです。
この作品のレビュー
*
主人公は二人います。
が、狂気は二つ…いや、三つ?と思わせられました。
紫煙が充満している中で、普通過ぎる生活を送っていた一般的な男性と、
ドロリと淀んだ空間で、普通とはかけ離れた生活を送っていた女性。
前者の男性の、先を見越したしたたかな狂気。
後者の女性の、先を見ない自分本意な狂気。
そのふたつの狂気が重なると、どんな狂気に変化していくのだろうか。
***
まず先に、この作品は道徳を熟知…といいますか、身に付いている方にしかお勧め出来ません。
心理描写が実にリアルですので、理解しようとして飲まれてはなりません。
ですが、とても興味深い構成を成している作品だという事も事実。
サイド分けや、一人称から三人称への移り変わりも違和感無く読み進められました。
狂気の中に感じたラストの気持ちの変化は絶品。
狂気に飲み込まれない自信がある方にのみ、お勧め致します。
人はそれを『狂気』という。 おそらく、万人には理解不能な感情――いわゆる『殺意』をそう表すことで、あたかも、不埒な魔物として扱うかのように。 主人公は、その『狂気』を秘めた男と女。 それは持って生まれたものなのか、後天的に生み出されるものなのか。もしくは、人から与えられるものなのか。 そのような、ズシリと重いはずのストーリーが、作者の力によって、非常に軽やかに、時には笑みをほころばせながら読み進める自分がいた。 しかし、読み終えた時には、「まったく理解不能」という感情だけが読者に残るはずである。 それはもちろん、この作品の良し悪しではない。 これは、狂気を持ち合わせない読者であれば、感情移入などあり得ない作品なのだ。 あなたはどうだろうか。 この作品を読んで、少しでも共感する自分がいたら要注意。 ちなみに私は……。 いや、これは自分自身の胸に秘めておこうと思う。
人はそれを『狂気』という。
おそらく、万人には理解不能な感情――いわゆる『殺意』をそう表すことで、あたかも、不埒な魔物として扱うかのように。
主人公は、その『狂気』を秘めた男と女。
それは持って生まれたものなのか、後天的に生み出されるものなのか。もしくは、人から与えられるものなのか。
そのような、ズシリと重いはずのストーリーが、作者の力によって、非常に軽やかに、時には笑みをほころばせながら読み進める自分がいた。
しかし、読み終えた時には、「まったく理解不能」という感情だけが読者に残るはずである。
それはもちろん、この作品の良し悪しではない。
これは、狂気を持ち合わせない読者であれば、感情移入などあり得ない作品なのだ。
あなたはどうだろうか。
この作品を読んで、少しでも共感する自分がいたら要注意。
ちなみに私は……。
いや、これは自分自身の胸に秘めておこうと思う。
初めまして。「隣人の狂気」読ませて頂きました。図書館で百冊読んだら三冊だけが面白かった。そんな三冊の中に入る作品で、一気に読めてしまいましたが、リアルのようでリアルではない。リアルでは無いようでリアルにもあるのでは・・・・そんな不思議なお話でした。面白かったです。
初めまして。「隣人の狂気」読ませて頂きました。図書館で百冊読んだら三冊だけが面白かった。そんな三冊の中に入る作品で、一気に読めてしまいましたが、リアルのようでリアルではない。リアルでは無いようでリアルにもあるのでは・・・・そんな不思議なお話でした。面白かったです。
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