翔ちゃんは案の定と言う

か、予想通りと言うか顔

を真っ赤にしてそっぽを

向いた。

「どうして照れるの?い

つも言ってることじゃん



『だって、かずのは不意

打ちだもん』

翔ちゃんは俺とは目を合

わさないまま台所でお茶

漬けのお湯を注いでいる



俺はまた翔ちゃんを背中

から抱きしめた。

『お湯注いでるから危な

いって』

俺は翔ちゃんを抱きしめ

たままその体温の温かさ

に安心感を覚えていた。

今日触れた女の子は当た

り前だけど、びっくりす

るくらい冷たかった。

『かず?』