「いいや。シャワーだけ

にしとく」

『じゃあ、何か食べる?



「お茶漬けとかある?」

『じゃあ、今用意するね



翔ちゃんが俺のために台

所でお茶漬けの用意をし

てくれている。

俺はそんな翔ちゃんを頬

杖をついて見ながら今日

みた女の子の死骸を思い

出していた。

そして、その女の子にす

がって泣いていた母親の

姿を。

「因果な仕事だよな…」

『ん?』

台所に立っていた翔ちゃ

んが俺を振り返った。

『今、何か言った?』

「翔ちゃんは素敵な奥さ

んになるよ」

俺は翔ちゃんの質問を無

視して違うことを言った