俺、山本鉄。
大学進学希望のピッチピッチの18歳。
皆、覚えておいてくれよな?
「ってバカ野郎!こんなふざけた自己紹介があるかっての!」
「どうした?急に……自己紹介ってなんだ?また例の妄言か?だからお前はバカなんだ、大体このまえも……」
こう長々と、放っておいたらいつまでもしゃべり続けていそうな(いや、実際いつまでも続くんだが)奴の名は足立太蔵、何でも叔父さんの名前だとか
「それでだな、魚という食物にはDHAという……」
「話かわってるしバカじゃねーの」
「だからバカは貴様だと」
ダッ
「立つなぁ!今授業中だぞバカ野郎!!」
「しゃべるなぁ!!」
そう言ったのは国語教師の山辺、近年ハゲが際立ってきた
「うるっせぇハゲぇぇ!」
「違うね、まだハゲじゃ無いもんねギリギリセーフだからね、だってまだ髪の毛あるから!」
「………あるといっても1本だろ……波平かよ」
「ッ…………!!?」
ナイス、足立
「一本でも力強く生きているんだ、それをきさまらゆるさん、………そうだタイマンをしようじゃないか」
「「ハァ!?」」
「さぁ、どっちからくる?」
「おい足立あんな奴無視して……」
「いいだろう、俺がいく」
「ってオイ、俺を無視するなよクソったれ」
ちっ、クソ教師め、コレだからハゲは嫌いなんだよ………
こうして戦いの火蓋が巻き起こされた
あーなお、ここからは若干説明口調でいかせてもらうぜ、Are You OK?
クラスメイトの誰かがならしたブザーの音とともに両者が一気に間合をつめる、追加情報で山辺はデブでもある、しかしその障害をものともしない、間合を詰めた途端に山辺は右手で足立の顔を平手打ちを
「おらぁ!」
「食らうかよハゲ、」
しようとするのだが足立の絶妙なステップでことごとく空振り、繰り返すこと30回、ようやく諦めたと思ったら次は執拗にアリキックを責め続けるがコレもまた失敗、
「クソ…ハァ…な…ハァ…んで…あたら…ハァ…ハァ…ねぇ」
「焦りすぎ、つかデブだからなのでは?」
「……なんだとぉぉぉぁぁあ!」
「はぁ、もうあきた、」
足立のパンチが山辺の腹へ炸裂する
「グボァッハ!」
こうして、勝負はあっけなく終わった、山辺が倒れた時にまた誰かがブザーをならしていたがまぁそれはいいとして、
「おつかれ……」
「はっ、疲れてすらねぇよ」
「だな、」
「ははは」
ふと山辺のほうをみると、すでに起き上がり、電話でぶつぶつ話していた、別に内容は俺が知る由もないようなことだろう、と思い再び悪友の方向へ顔を向けた
「お前……もしかして手加減してたか?」
「………さぁな」
そういって軽くウインクしてから軽快な足取りでどこかに行った、若干、いや、とても虫酸がはしった
と、ここまではほんのプロローグにすぎなかった、鉄や太蔵の本当の物語はここからはじまる