君江と克也が結婚して五年目を過ぎた頃だった。
遠方に住んでいるため、結婚式に出席出来なかった親戚から預かったという御祝儀が、克也の実家から突然送られてきたのである。
今更? つい最近結婚したわけでもないのに。
君江と克也は顔を見合わせ、怪訝な表情を浮かべた。
それでも、とにかくお返しはきちんとしなければ、そう思った君江と克也は首を傾げつつもデパートに向かった。
この時期、デパートではお歳暮の商品が店頭に並べられ、たくさんの人で賑わっている。
お返しを送る家は六軒。ありきたりだけれども、六軒とも全く同じタオルセットに決め、のし紙には内祝いと書いて貰った。
「ふ~。これでひと段落だな」
「そうね。でも結婚して五年も経ってから、六軒の親戚が同時に実家へ御祝儀を預けたなんて不思議」
君江は眉間に皺を寄せ、首を傾げた。
「確かに変だよな」
克也も君江のように腑に落ちない表情をしている。
三日後、六軒の親戚から次々に電話がかかってきた。
お返しを送ったというのに、電話を受けた君江に対し親戚達は皆どこか冷たい。
遠方に住んでいるため、結婚式に出席出来なかった親戚から預かったという御祝儀が、克也の実家から突然送られてきたのである。
今更? つい最近結婚したわけでもないのに。
君江と克也は顔を見合わせ、怪訝な表情を浮かべた。
それでも、とにかくお返しはきちんとしなければ、そう思った君江と克也は首を傾げつつもデパートに向かった。
この時期、デパートではお歳暮の商品が店頭に並べられ、たくさんの人で賑わっている。
お返しを送る家は六軒。ありきたりだけれども、六軒とも全く同じタオルセットに決め、のし紙には内祝いと書いて貰った。
「ふ~。これでひと段落だな」
「そうね。でも結婚して五年も経ってから、六軒の親戚が同時に実家へ御祝儀を預けたなんて不思議」
君江は眉間に皺を寄せ、首を傾げた。
「確かに変だよな」
克也も君江のように腑に落ちない表情をしている。
三日後、六軒の親戚から次々に電話がかかってきた。
お返しを送ったというのに、電話を受けた君江に対し親戚達は皆どこか冷たい。