月日は過ぎて1年が経った。


私は17歳になて…。



私は今でもあの事を思い出すと
なきそうになる。

でも、その瞬間今付き合ってる
彼氏を考えると涙は引っ込む。


あたしは、あの人を愛してるんだ。


ピンポーン♪


「はい…!濫ママ…。」


ドアを開けるとすぐに濫ママが
居た。


「ちょっと…渡したいものが
 あって…。」



そういって、切ない笑顔を見せた。


「あ…どうぞ中に…─」


「ここで!ここでいいの!」

そういって中に入ることを
拒絶した。


少しの間沈黙が流れて、
濫ママは鞄から袋を取り
だした。


「これ…濫の部屋、掃除
 してるとき見つけたの。
 きっと、癌がよくなってから
 佳奈ちゃんにあげよとしたの
 よ…。」