「あたしっ。聞いてない!」


そう言って、濫ママにしがみ
ついてしまった。



「あ、あのこ…
 きっと、傷つけたくなかったの…!
 ほら、佳奈ちゃんのこと、めちゃく
 ちゃ、大事にしてたから…!」



そのときは私は濫のことをとっても
うらんだ。



言えば…!



言えばよかったのに…!







ずぅーっとそう思った。


うらんでる、うらんでるから。