「…っえ?」


体育館中に響いた音。



それは優月ちゃんが
床に体をぶつけた音だった




俺は、一瞬何がなんだか
わからなくなったが


頭で考えるよりも先に
体が動いていて





優月ちゃんの周りに集まる
女子を掻き分け
優月ちゃんのもとへ走った



周りの女がキャーキャー騒ぐのなんて
気にしてなんかいられるかよ



俺はためらいもなく
優月ちゃんを抱き上げ、
保健室へと走っていった