「菜々子ーパスっ!」
「優月、入れてっ!!!」
-ポスッ
「「「ナイッシュー♪」」」
実際、ゲームが始まると
体のことを少し忘れられた
まだダルさはあるが
頭痛は気にならなくなった
いつの間にか
取り巻きチーム(?)も加わり
女子全体でバスケを楽しんでいた、とき…
「…絶対、渡さない~…」
「こっちだって…!」
私と取り巻きの一人で
ボールを取り合っていた
お互い同じくらいの強い力で
引っ張り合っていたため
ボールは動く気配を見せない。
が、汗で濡れた手で
ボールが滑り相手の子が手を離してしまった
支えが無くなったために
私は勢いのまま、後ろへ倒れていった…