私はまだ頭に?を浮かべているが
菜々子が気にする様子は無い





「さて、帰りますか」



「…。」




ろくに私の話を聞かず
帰ると言い出しやがったよ




「優月ちゃーん?
早く帰んないと
おじさんの雷落ちちゃうよ?」



「……っ!!!!」




うちのお父さん。
いや、頑固クソジジィは
私に初めて柔道を教えた人。


しかも私の家は道場と併設されてる。




「早く帰んないと……
また怒鳴られるかもね」


ケケケッとわざとらしく笑う
菜々子は小悪魔にしか見えない




あの頑固クソジジィは
門限を1分でも過ぎると
最低でも説教が2時間続く



「…無理、あんなの耐えられない」




そう言って私はしぶしぶ帰路についた