「ねぇ、私の理想って…
どんなのだっけ?」



「はあ!!?
あんた今朝まで語ってたじゃん!」



「なんか…ど忘れ?的な感じで…」




あ、あはは~と
ごまかすように笑うと
菜々子に盛大な溜息をつかれた





「こりゃ、完全にアウトだ…」



「え、なんて言ったの?」




よく聞こえず、もう一度聞くが
教えてはくれず、流されてしまった




頭に?を浮かべたまま
菜々子を見つめる



菜々子は半分呆れた目で私を見ていた





―菜々子の頭の中―



うわ、駄目だー

この子、完全に澤田に落ちたわー

あの糞のどこがいいわけー?

考えられないんですけどー

でも、ま、初めての恋だし

(まだ気づいてないけど…)

応援してやっか♪



(…面白そうだし)





―菜々子の思考終了―