“グォン グォン” 春のある夜― 私はバイクにまたがり、 心地よい爆音を響かせながら、 仲間と一緒に国道を走っていた。 私の名前は香取優奈 (かとりゆな) 16歳。 どこで道を間違えてしまったのか、 私は世間でいうヤンキーである。 16歳だが、高校には行っていない。 仲間と戯れて、 毎日日々を過ごしている。