「ナイスナイス!!」


内野コーチの声に反応して振り向く。

そこには内野コーチの無邪気な笑顔があった。


夕日にほんのり照らされた内野コーチの顔。

ドキリと胸が高鳴る。




私、こうして内野コーチにずっと教えてもらいたい。



バスケットが上手くなる度、褒められる度・・・こんなに嬉しくなれる相手は内野コーチだけだよ。


「内野コーチ!」


私は内野コーチに駆け寄った。


「私、内野コーチのプレーのDVD見たとき、内野コーチみたいになりたいって思いました!」


「え・・・そうなんだ・・・・・・」


内野コーチは突然の告白に驚いたようで、目をパチパチさせている。


「内野コーチは、実際にプレーをしていた人だから・・・こう、なんていうか・・・内野コーチに教えてもらうと分かりやすいんです。分かるから、出来るようになったっていう満足感が大きくて・・・だから!!」


私は両手を握りしめて、内野コーチに向かって必死に力説していた。