「小塚先生、やはりまだ宮瀬には実践は早いです。また昨日通り、俺と一緒の練習にしてくれませんか?」


内野コーチの言葉に黒さんがピクっと反応して、その後私の顔を見た。


悔しい・・・せっかく練習にいれてもらえたのにまた、前の練習に戻るなんて・・・・・・。


私は泣きそうになるのを堪えながら、下唇をキュっとかんだ。


「宮瀬」


「は、はい」


私は黒さんの言葉に反応して、顔を上げた。


「このまま一緒に、みんなと練習を続けろ。やっていくうちに分かってくるものもあるだろう」


「だけど、小塚先生!」


「内野、お前は黙っていろ。お前は宮瀬と一緒に練習をしているのに、宮瀬のいいところをを何も分かっていないじゃないか!」


黒さんが内野コーチをどなりつけた。

内野コーチはビクっと体を揺らした。